現在,2015新年祝

「好きだよ」
胸に触れる手が熱い。


見慣れた金髪が眩しくて、思わず目を眇めた。
茶色の目が柔らかく微笑みを浮かべる。
たったそれだけで世界に光が満ちていくようだった。



『ヒカリ』


声が出ず、されるがままになる。
触れ合う肌からヒカリの熱が伝わってきた。


今までに感じた事のないような昂ぶりが内から湧き上がっていく。
ヒカリならいいかと不思議な心地だった。



「俺を…」


身体の中で。
熱いモノが吐き出される。


「ずっと、忘れないで欲しい」

ヒカリの切実な願いに。


答えようとして、声が出なかった。



ずっと、忘れない。
何があろうと、忘れたりはしない。


『ヒカリ』


届かない筈の声が届いたのか、更に優しく包み込むような笑みを浮かべていた。






「…ン、セイン」
ハッとして目が覚める。
誰の声かを考えるよりも先に、自分の状況を見直すセインだ。
それから唐突に頬を擦る。

「…なんだ、あれ…」
頭を抱えるようにして驚愕の言葉を零す。
何であんな夢を見たのかも謎だが、何で相手がヒカリなのかも疑問だった。
「どうしたんですか?」
何も知らないランゼットに枕を投げて、
「何でもない」
恥ずかしさを散らす。

膝に顔を埋めてヒカリの笑みを消そうと努めるも。
夢で囁くヒカリの台詞が脳を渦巻いていつまでも残っていた。
それと同時に優しい笑みのヒカリが浮かぶ。



「忘れたり…するもんか…」
声にならなかった言葉を口にする。
ヒカリを悲しませるような事をするものかと強く思う。



夢だというのに、何故かヒカリにもその想いが届いた気がして更にこそばゆい想いに捕われた。
それが可笑しくて、ランゼットの視線も気にせず笑いを零すのだった。




2015.01.01
新年、おめでとうございます(*゚∀゚*)!!!今年もこうしてご挨拶できて嬉しいです☆
新年っぽくラブラブ目指しました(笑)。
いつも訪問や拍手をくれて本当にありがたく思っています☆(*^3^*)!!
今年もボチボチですが更新する予定ですので、気ままに訪問してくれると嬉しいです(^▽^)ノ